第61回全日本病院学会

セッション情報

医療保険・診療報酬委員会

医療保険・診療報酬委員会
将来の診療報酬の在り方について考える

2019年9月28日(土) 13:40 〜 15:10 第2会場 (白鳥ホール(北))

座長:津留英智(公益社団法人全日本病院協会 常任理事/公益社団法人全日本病院協会 医療保険・診療報酬委員会 委員長/医療法人社団水光会 宗像水光会総合病院 理事長)
演者:猪口雄二(公益社団法人全日本病院協会 会長/医療法人財団寿康会 寿康会病院 理事長) ,西本育夫(公益社団法人全日本病院協会 医療保険・診療報酬委員会 委員/一般社団法人 横浜メディカルグループ 業務部長) ,河北真文(株式会社 シーエイチシー 代表取締役)

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これからの人口減少・少子超高齢社会に対し、2040 年を展望した医療提供体制の改革の柱として、「地域医療構想」、「医師の働き方改革」、「医師偏在の是正」を三位一体改革とし、これを強く推進する方針が打ち出されている。平成30 年度は、ダブル改定(診療報酬・介護報酬)、トリプル計画(医療計画、医療費適正化計画、介護保険事業計画)や、その他様々な制度改革も含めて、「惑星直列の年」と呼ばれ、同年4 月にその惑星直列の最大級のインパクトである医療・介護同時改定を迎えた。平成30 年度診療報酬改定においては、診療報酬制度は「地域医療構想」と「地域包括ケアシステム」に寄り添い・支えるとしながらも、限られた医療財源のなかで診療報酬制度は今後どのようにあるべきなのか、課題が山積している。
 また、昨年9 月には医療の控除対象外消費税について、診療報酬による補填方法そのものに欠陥が指摘され、厚労省は精緻な見直しを行うとし、今年10 月の診療報酬改定で5%に遡って10%分の補填を行うとした。三師会四病協団体は、この消費税問題に対する要望書を厚労省に提出し、今年1 月、日本医師会より「消費税問題はこれで解決」と記者発表があったが、複雑化した診療報酬体系のなかで、全ての医療機関に公平・公正に消費税分を補填して行くことが本当に可能なのかどうか、これについても大きな疑問を残している。
 我々全日本病院協会(以下、全日病)医療保険・診療報酬委員会では、平成29 年度第59 回全日病学会(金沢市開催)にてパネルディスカッション「平成30 年度医療・介護同時改定を睨む」を行い、平成30 年度第60 回全日病学会(東京都開催)に於いて、委員会企画「平成30 年度診療報酬・介護報酬同時改定」をテーマに発表・討論を行った。
 今回の学会、委員会企画のテーマは「将来の診療報酬制度のあり方について考える」と題し、3 人の演者の方にご講演頂くこととした。先ず、医療保険・診療報酬委員会 西本委員より、医療人の働き方改革の視点から論じて頂く。続いて、(現)中医協委員でもある全日病 猪口会長より、診療報酬と医療の質、医療の効率化についてお話しを頂く。最後に、株式会社CHC(Comprehensive Human Creation)代表取締役社長 河北真文さんより、診療報酬とIT のかかわりに関するお話を頂き、最後に3 名の演者と将来の診療報酬制度のあり方について総合的に論じてみたいと思う。

演者:西本育夫1,2 (1.公益社団法人全日本病院協会 医療保険・診療報酬委員会 委員, 2.一般社団法人 横浜メディカルグループ 業務部長)