2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[63]-[67]

2020年11月7日(土) 13:00 〜 14:40 第V会場

司会:桑野 将司(鳥取大学大学院)、円山 琢也(熊本大学)

14:20 〜 14:40

[67] グラフ研磨を用いた乗降パターンによる駅のクラスタリング

○細江 美欧1、桑野 将司1、森山 卓1 (1. 鳥取大学)

キーワード:交通ビッグデータ、交通系ICカード、OD表、類似性

近年,ビッグデータの新たな分析手法として,クラスタリング手法の1つであるグラフ研磨が提案されている.グラフ研磨はグラフに属する頂点を類似指標に基づいてグルーピングする方法である.本研究では,グラフ研磨を用いて交通系ICカードの乗降履歴データに基づくOD表から乗降パターンが類似する駅を抽出する.具体的には,香川県で運行されている鉄道路線「ことでん」において利用可能な交通系ICカード「IruCa」の2013年12月1日から2015年2月28日までの15カ月間に得られた乗降履歴データを用いる.この期間に蓄積されたデータは9,008,709件であり,得られるOD表にグラフ研磨を適用した.得られた結果からは,利用件数の大小に関わらず類似した乗降パターンを持つ駅を抽出できることが明らかとなった.このような本研究の成果により,交通需要分析におけるグラフ研磨の有用性が確認された.