2020年度全国大会(第55回論文発表会)

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Reports of CPIJ

Report Session I

Sun. Nov 8, 2020 3:30 PM - 5:30 PM 第IV会場

司会:古山 周太郎(早稲田大学)

4:15 PM - 4:30 PM

[204] 高経年計画的住宅団地の区画と土地利用の変化実態と今後の土地活用の可能性

―各区画と前面道路・隣地との高低差に着目して

○元吉 裕樹1、野澤 千絵2 (1. 東洋大学、2. 明治大学)

Keywords:郊外住宅団地、隣地統合、宅地造成形態

高度経済成長期に整備された大都市近郊の計画的住宅団地は、一斉に同世代が入居したため、近年、住宅団地の住宅と居住者の老いが同時に進行しており、今後、相続に伴う空き家・空き地化の進行、住環境の悪化、地域全体の活力低下などが懸念されている。
本研究では、1960年~1970年代に開発された東京近郊の高経年計画的住宅団地(計8地区)を対象に各区画(全区画数計15478)の地盤面(以下、GL)と前面道路・隣地との高低差の有無を視点に、開発当初からの区画変化・土地利用変化の実態を明らかにし、各区画及びGLと前面道路・隣地との高低差の有無を視点に、今後、高経年計画的住宅地で大量に相続が発生することを前提に、既存住宅の流通以外の土地活用の可能性を考察することを目的とした。
各区画のGLと、前面道路・隣地との高低差の有無に着目して分析した結果、各区画GLと前面道路との高低差がある区画に比べて、高低差がない区画の方が区画変化・土地利用変化が多く見られた。特に各区画GLと前面道路との高低差がなく、隣地との2方向以上平坦の区画での区画変化・土地利用変化が多かった。