2020年度全国大会(第55回論文発表会)

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Reports of CPIJ

Report Session III

Sun. Nov 8, 2020 3:30 PM - 5:15 PM 第VI会場

司会:瀬田 史彦(東京大学大学院)

4:30 PM - 4:45 PM

[222] ベルリン市のクラインガルテン発展計画の変化

―成長都市における農的空間の計画的保全手法に関する一報告

○新保 奈穂美1、太田 尚孝2 (1. 筑波大学、2. 兵庫県立大学)

Keywords:都市の農、クラインガルテン、土地利用規制、緑地保全、ドイツ

成長都市において、伝統的なクラインガルテンは都市開発の圧力によって危機に晒されている。ベルリン市はそうした需要に対応するため、2019年にクラインガルテン発展計画(KEP)を改訂した。本報告はKEPがいかに変わったかを報告することにより、人口増加都市においていかに農的空間を保全していくかについて示唆を得るものである。当初のKEPは主に既存のゾーニングシステムに着目してクラインガルテンの保全指針およびその仕組みについて述べた一方、新たなKEPでは統計的・空間的分析の結果を用いてクラインガルテンの重要性を客観的に示した。さらに、改訂された保全カテゴリーのシステムは、より明確にどのクラインガルテン施設が保全されるか、あるいは開発に供されるか示すものとなった。すなわち、KEPはよりデータに裏付けられた計画となり、開発の可能性も明示したものとなったといえる。