2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[1]-[7]

2021年11月6日(土) 09:40 〜 12:20 第I会場 (共通講義棟C EL15)

司会:山崎 隆之(香川大学)、横田 樹広(東京都市大学)、松井 大輔(新潟大学)

10:20 〜 10:40

[3] 看板・広告物に着目した河川沿いの景観の変化に関する研究

-福岡市中洲地区を対象として

○余語 大地1、黒瀬 武史2 (1. 福岡市役所、2. 九州大学大学院人間環境学研究院)

キーワード:河川景観、屋外広告物、中洲

本研究の目的は,古写真や絵葉書から過去の景観を復元し,中洲地区の河川沿いのビルボードの立地の変化を分析することである。変化の背景を議論するために、土地利用や交通基盤の変化も分析し,中洲地区に広告物が集積した要因を考察することである。中洲地区は、近世は大部分が畑地であった。明治時代に大規模施設が立地した場所が戦後,都市機能の中心を担い、人々が通行・滞在する機会が増えたことで広告物が集積した。特に明治通りは開通後,街の主要な公共交通である路面電車が置かれたため、沿道には広告塔や看板を伴う店舗が集積した。広告物の数は1980 年以降減少しており、今後の建て替えで中洲の景観がさらに変化するだろう。そのため、中洲特有の景観の価値を議論することが重要であり、本研究はそのための基礎的な情報を分析したものである。