2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[13]-[18]

2021年11月6日(土) 09:40 〜 12:00 第II会場 (共通講義棟C EL16)

司会:沖 拓弥(東京工業大学)

10:00 〜 10:20

[14] 都市整備に伴う回遊選択の変化に応答的な土地の両面市場モデル

○小林 里瑳1、羽藤 英二1 (1. 東京大学大学院工学系研究科)

キーワード:土地-交通モデル、RLモデル、構造推定

本論文は,土地所有者による土地の売買と来訪者による逐次的滞在場所選択を離散的選択モデルで定義したサブモデルからなる地区スケールを対象とした土地-交通モデルを提案した.特に土地売買行動は,売手地主と買手地主それぞれの推定購入額と推定売却額を効用関数に導入することで,相互推論によるマッチング行動を仮定し,従前の土地市場モデルで扱われてきた均衡価格を明示しない取引構造の記述を試みた.構築したモデルは,2時点の実データを用いた実証分析及び構造推定を用いた推定により,計算可能であることを確認した.提案モデルは,都市開発や都市政策が歩行者の行動や土地所有者の土地取引行動に与える影響の測定やシミュレーションに応用可能性を持つと考える.