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[23] 巨大災害後の広域人口移動予測に向けた動的居住地選択モデル
キーワード:災害、人口移動、RLモデル、居住地選択
東日本大震災後には広域に及ぶ人口移動が発生した.人口減少下にある地方都市を襲う巨大災害の後に,人口移動がどのようなメカニズムで生じるのかを明らかにし,多様な支援と人口移動を前提として復興需要を予測する枠組みを検討する必要がある.そこで本研究は,災害後の人口移動予測に向け,不確実性下における,被災者の動的な意思決定を記述するため,DRLモデルを適用した動的居住地選択モデルを提案する.東日本大震災から10年間の居住履歴に関する実データによって提案モデルの実証分析を行い,復興事業等の政策的要因や都市構造といった環境要因の影響評価への応用可能性を確認した.復興事業等の政策的な効果を説明する変数の取り込みや居住地選択肢のサンプリングにおける時系列的な異質性を考慮したモデルに発展させることが,今後の展望である.