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[24] 全国規模のエージェントシミュレーションに向けた世帯の現況推計データと将来予測モデルの構築
キーワード:将来人口推計、世帯推計、空き家予測、消滅集落
立地適正化計画など地方都市での都市計画では、市内の精細な人口・世帯分布の将来予測が重要である。そこで本研究では、世帯単位のマイクロシミュレーションである世帯推移モデル、その起点となる2015年の世帯推計データを日本全国で開発した。世帯推計データでは、国勢調査、株式会社ゼンリンの建物データから、日本全国の世帯の住所、構成員の年齢・性別、家族類型、住居種類を推計した。年齢別人口は町丁字レベル、家族類型別世帯数は市町村レベルで十分な精度が確認できた。世帯推移モデルでは、世帯推計データを基に世帯の各属性を5年毎推測するシミュレーションを開発した。ライフイベントを確率で考慮したマイクロシミュレーションである。富山県静岡県全市町村において1980年から2010年までシミュレーションし、本モデルの精度を検証した結果、市町村レベルの年齢別人口、家族類型別世帯数で高い精度が確認できた。最後に世帯推移モデルの活用例として、消滅集落、空き家分布の将来推計を行った。