2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[19]-[24]

2021年11月6日(土) 12:40 〜 15:00 第II会場 (共通講義棟C EL16)

司会:小林 隆史(立正大学)

14:40 〜 15:00

[24] 全国規模のエージェントシミュレーションに向けた世帯の現況推計データと将来予測モデルの構築

○梶原 健人1、瀬戸 寿一2、関本 義秀3、小川 芳樹3、小俣 博司3 (1. 東京大学工学系研究科、2. 駒澤大学、3. 東京大学空間情報科学研究センター)

キーワード:将来人口推計、世帯推計、空き家予測、消滅集落

立地適正化計画など地方都市での都市計画では、市内の精細な人口・世帯分布の将来予測が重要である。そこで本研究では、世帯単位のマイクロシミュレーションである世帯推移モデル、その起点となる2015年の世帯推計データを日本全国で開発した。世帯推計データでは、国勢調査、株式会社ゼンリンの建物データから、日本全国の世帯の住所、構成員の年齢・性別、家族類型、住居種類を推計した。年齢別人口は町丁字レベル、家族類型別世帯数は市町村レベルで十分な精度が確認できた。世帯推移モデルでは、世帯推計データを基に世帯の各属性を5年毎推測するシミュレーションを開発した。ライフイベントを確率で考慮したマイクロシミュレーションである。富山県静岡県全市町村において1980年から2010年までシミュレーションし、本モデルの精度を検証した結果、市町村レベルの年齢別人口、家族類型別世帯数で高い精度が確認できた。最後に世帯推移モデルの活用例として、消滅集落、空き家分布の将来推計を行った。