2021年度全国大会(第56回論文発表会)

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Reports of CPIJ

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Sat. Nov 6, 2021 3:30 PM - 5:15 PM 第I会場 (共通講義棟C EL15)

司会:沼田 麻美子(東京工業大学)

4:00 PM - 4:15 PM

[203] Establishment of resource-recycling agriculture through collaboration of various actors and the role of mediators

Initiatives concerning landscape conservation in the Historic Landscape Special Preservation Area in Kitasaga, Kyoto City

Tairo Watanabe1, Keita Yamaguti, Riku Tanigawa2 (1.Kyoto City Office, 2.Kyoto University)

Keywords:歴史的風土、景観、まちづくり、メディエイター

京都市右京区に位置する北嵯峨地域では,地元耕作者団体や民間企業,NPO,行政等,多様な主体の参画によって地域の田園景観保全のための取組みを進めてきた。多様な主体のノウハウを生かして,地域の特産である竹を発酵チップ化して土壌改良することや,京都市動物園の象排泄物を発酵させて肥料にすることなど,地域の特色を生かした肥料や,統一した耕作法によって,収穫されるお米の品質を高めることで,後述する古今嵯峨米のブランド化が進み,地域の耕作者による耕作継続意識が高まっている。一方で,多様な主体は異質性とも言い換えることが出来る。E.オストロムらは,集団内の異質性が高まると,集団の合意形成能力や信頼等の低下が引き起こされることを指摘している。本取組みは,異質性が高いともいえる取組みにも関わらず,関わる多様な主体がそれぞれに意欲的に取り組んでいる理由及びその意識の変化に影響を与えたと考えられるメディエイターの役割について、取組の当初から携わる編者らが、なぜ、どのようにして取組が進んでいるのか分析した。