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[48] バス経路検索数の変動パターンに影響する要因の分析
キーワード:経路検索システム、非階層クラスター分析、決定木分析
経路検索システムの検索履歴データには,出発地・目的地,公共交通を利用したい日時など,検索者が希望する移動に関する情報が記録されており,交通需要予測のための新たなデータとして活用が期待されている.本研究では長期的な交通需要予測手法の開発に向けて,検索件数の長期的変動に着目し,検索傾向に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的とする.具体的には,山陰両県に導入される経路検索システム「バスネット」を用いて検索された鳥取県内のバス路線を非階層クラスター分析によって,検索件数の長期的な変動が類似するグループにまとめる.その上で,路線グループの検索傾向と路線周辺環境との関係を決定木分析を用いて分析し,検索傾向に影響する要因を明らかにする.分析の結果,県内を運行する209路線は5つのグループに分類され,それぞれ全く異なる検索傾向を持つことが明らかとなった.そして,各路線グループの検索傾向には路線周辺の若年層の分布,および事業所,ホテル・旅館,娯楽施設の立地数が影響することがわかった.