11:00 〜 11:20
[63] 分譲マンション団地と周辺地区の環境の経年的変化
-地区の持続性評価枠組みの構築を目指して
キーワード:まちづくり、持続性評価、分譲マンション団地
既成市街地には多数のストックと利害関係者が存在し、多様な主体の協働による漸次的な市街地改善が求められている。他方、現在、日本国内の既成市街地では、民間事業者を中心に大規模な分譲マンションの開発が進められている。そこで、本研究では、地区の持続性に貢献する分譲マンション団地の開発・マネジメントの構成要素を明らかにし、その実現を支えるツールとして、時間的な範囲・空間的な範囲・利害関係者の観点で評価項目を整理する、5つの象限からなる持続性評価枠組みを提示した。提示した評価枠組みを用いて、分譲マンション団地とその周辺地区の物的・社会的環境の経年的な変化を把握できた。広報誌や記念誌などの文献調査を通じて、既存の持続性評価ツールでは評価対象外であったマンション団地や地区での固有の取り組みや変化も捉えられた。本研究の成果は、分譲マンション団地が共存する地区の持続性評価枠組み構築への第一歩となる。