2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画報告会

都市計画報告会①

2021年11月6日(土) 15:30 〜 17:15 第I会場 (共通講義棟C EL15)

司会:沼田 麻美子(東京工業大学)

17:00 〜 17:15

[207] 生活道路マスタープランの模擬的な作成

○大山 祐加子1、薬袋 奈美子1 (1.日本女子大学)

キーワード:ボンエルフ、シェアードスペース、道路遊び、パブリックコメント、住民参加/ボンエルフ、シェアードスペース、生活行為、道路遊び、生活道路

住宅地内の生活道路での滞留を可能とするためには、道路全面を利用して遊ぶことを許容する交通規制としてのボンエルフの導入が必要である。ボンエルフの日本での導入を目指して、ボンエルフ指定のできる道を地域内で絞るための、生活道路の総合的な計画が必要である。生活道路マスタープランとして策定することを試みた。生活道路を、主要生活道路、住民道路、交流道路に4分類、私道を前庭通路という分類で整理する試みを雑司が谷で行い、生活道路マスタープランを模擬的に作成し住民からの評価を得た。このような分類とその分類に基づく道の指定が、住民から受け入れられることを確かめた。
/日本へのボンエルフの導入を目指す研究の第二報として、東京都杉並区の既存道路の分類を試みた。杉並区では散歩道など道の使い方を示す指定が複数行われており、それらを意識した道路分類を杉並型とした。土地区画整理事業が施行され、計画的な住宅地内道路構成になっている区域では、均質な道路が碁盤の目に近い状況となっていることから、道路分類雑司が谷型での分類でも、杉並型でもある程度の整理ができた。一方新田開発区域とそれに続く田畑として利用されていた矩形街区では、道路分類杉並型を採用することで、分類が少し豊かになった。雑司が谷型分類を基本としつつも、新田開発地域のように分類が難しい場所では、杉並区型を導入すると良いと結論づけられる。