2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[88]-[91]

2021年11月7日(日) 13:00 〜 14:20 第I会場 (共通講義棟C EL15)

司会:椎野 亜紀夫(札幌市立大学)、西村 亮彦(国士舘大学)

13:00 〜 13:20

[88] 流域圏分析に基づく埼玉県荒川中・下流域右岸域のグリーンインフラの特質と計画論に関する研究

○石川 幹子1、山本 遼介1 (1. 中央大学研究開発機構)

キーワード:グリーンインフラ、流域圏プランニング、水循環、荒川流域、首都圏広域緑地計画

本研究は、首都圏における水循環広域グリーンインフラ(以下、GIと略して表記する)のの構築に向けて小流域圏分析を導入し、GIの特質を明らかにし、計画論の構築に向けた検討を行ったものである。対象は、埼玉県荒川中・下流域右岸エリアとした。国土数値情報の「流域界・非集水域データ」(1/25000地形図より水系界を判読したデータ)を使用し、流域圏を区分した。その結果、対象地の流域圏は144ヵ所となった。
 水循環に関わるGI分析の軸として、雨水浸透能、雨水貯留量、湧水の三点を据え、144ヵ所の小流域圏の分析を行った。次いで、GIの有する質と潜在的特性を明らかにするため、広域スケールに対応する自然立地単位の導入を行った。これらの分析を踏まえて、流域圏を12の類型に分析することができた。これを踏まえて、ランドスケープ・エコロジーに基ずく、マトリクス・コリダー・コアの概念を導入し、既存の法適用、関連上位計画を踏まえて、水循環GIの構造を明らかにし、水循環GI計画の提示を行った。