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[117] 金沢の文化的景観における犀川・浅野川の川筋保全に関する研究
-都市構造における役割の変化と持続する自然基盤の価値
キーワード:文化的景観、自然基盤、都市変容、川筋保全
本研究は、金沢の文化的景観を特徴づける自然基盤である犀川及び浅野川の川筋の特性が近世城下町と現在都市ではどのように変化し、現在の川筋景観の課題は何かを明らかにしたうえで、文化的景観の保全の観点から、どのような変化と持続が求められるのかを検討し、併せて金沢市が取り組む川筋景観保全の考え方を検証した。建築物の実態を調査した結果、近世の川筋の土地利用が現在の建物の形態や用途に影響を与えていることが確認でき、城下町に由来する景観の重層性につながる変化の調整が求められることを把握した。文化的景観の価値の保全には、金沢市が定めた川筋景観保全条例による歴史の重層性と場所の特性に応じた保全方針を活かし、定性基準の区間ごとの具体化などが求められる。