2023年度全国大会(第58回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[121]-[128]

2023年11月12日(日) 09:00 〜 11:50 第V会場 (A棟 G35教室)

司会:椎野 亜紀夫(札幌市立大学)、寺田 徹(東京大学)、一ノ瀬 友博(慶應義塾大学)

11:10 〜 11:30

[127] ノルウェーにおける地表面での雨水管理策に関する法改正における議論の特徴

-雨水管理策の定量的・ネットワーク論的計画としての展開に注目して

○木藤 健二郎1,2、村上 暁信2 (1. SLAオスロ支社、2. 筑波大学システム情報系)

キーワード:雨水管理、グリーンインフラ、公聴、洪水流路、ネットワーク

ノルウェーでは一定の地区範囲内の地表面の雨水流路を計画し、地区内の緑地等での雨水管理を連結・連携させる方策がとられる。この方策推進を目的とした二度の法改正における公聴での市と立法側の意見・コメントを調査した。 法案は、市による都市マスタープランでの雨水管理策の規定と、市から民間への公共および共有の雨水管理施設の要求権限等を規定する。 緑等の雨水管理以外の要求は市の裁量で工夫できる計画運用、土地種類ごとの雨水管理の分担・接続方法・容量の求め方の枠組み、枠組みを示すが実際の雨水管理方法や数値は地域や敷地の条件に即して判断すること等が立法側から説明された。 これらは、市からの明確化要求や法案変更要求等の意見に立法側が答えるかたちで明確化された。まず雨水管理の大枠である都市マスタープランに関する一度目の法案審議で出た意見を、民間への要求に関する二度目の法案・方策へ反映する機会があり、更に二度目の法案の公聴意見に答える形で運用方法が説明・整理され、異なる土地種類での方策が網羅的・具体的に示された。