AsCNP/JSNP/JSCNP 2019

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[CNP_S12] シンポジウム12
プラセボ反応をどう理解し、どのように克服するのか

2019年10月11日(金) 16:30 〜 18:10 第4会場 (409)

オーガナイザー・座長:古郡 規雄(獨協医科大学精神神経医学講座)、座長:内田 裕之(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)

本来、薬物としての効果はない錠剤などを「特別の効果をもつ薬である」と伝えて被験者に与えると、暗示的な作用が働いて、説明された通りの効果が得られることがある。このような効果をプラセボ効果と呼び、その偽薬を“プラセボ(Placebo)”と呼んでいる。新薬の臨床試験では、プラセボ群に対してその効果を評価することにより、科学的に薬の効力を証明することが行われている。これまでの臨床治験ではプラセボ投与群における治療反応率が高いため、実薬で有意差が得られず、世に出てこなかった薬物が多い。プラセボ効果は、臨床試験において薬効の正確な評価を行う上での妨げになることから、長い間厄介者扱いされてきた。しかしながら患者側から見れば治療効果を得たことに変わりない。プラセボ反応とは何なのか、また、プラセボ反応する予測因子はあるのか、さらにはこのプラセボ反応を臨床にどのように応用するべきなのかを議論していきたい。