AsCNP/JSNP/JSCNP 2019

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[NP_S21] シンポジウム21
抑肝散だけではない、認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する漢方薬

2019年10月13日(日) 14:50 〜 16:30 第10会場 (406)

オーガナイザー・座長:山田 和男(東北医科薬科大学病院精神科)、座長:岩崎 克典(福岡大学薬学部臨床疾患薬理学教室)

認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する漢方治療としては抑肝散が有名であるが、実際の臨床場面では、それ以外の漢方薬が奏効することも多い。そもそも抑肝散は、BPSDのうちの興奮関連症状には奏効するが、不眠やアパシー、食欲不振などに対してはほとんど効果がない。認知症の不眠に対しては、抑肝散よりも酸棗仁湯が有効である場合が多い。また、認知症のアパシーや食欲不振に対しては、人参養栄湯が奏効することが多い。その他、漢方専門医たちは、さまざまな漢方薬を漢方医学的な“証”に応じて使い分けている。本シンポジウムでは、これらの漢方薬のうち、酸棗仁湯と人参養栄湯の認知症のBPSDへの効果について、基礎・臨床の両面からの知見を紹介するとともに、認知症治療における漢方薬の役割について議論する予定である。認知症のBPSDに対する酸棗仁湯と人参養栄湯の効果に関して、基礎・臨床の両面から切り込んでいきたい。