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[SS3] スポンサードシンポジウム3
成人期AD/HDの診断-過剰診断と過少診断-

2019年10月11日(金) 16:30 〜 18:10 第5会場 (410)

座長:齊藤 卓弥(北海道大学大学院医学研究院児童思春期精神医学分野)

共催:塩野義製薬株式会社 メディカルアフェアーズ部 / 武田薬品工業株式会社 ジャパンメディカルオフィス
※同時通訳あり

注意欠如/多動症 (AD/HD) は、頻繁で激しい不注意、多動性及び衝動性の3主症状によって定義される精神疾患であり、以前は児童期の障害とされてきたが、1970年代以降、症状が成人期になっても持続することが認められてきた。
児童期のAD/HDの50%~80%は青年期まで、30%~50%は成人期に至るまで持続すると報告されている。
多動は思春期以降に目立たなくなるが、不注意は成人になっても続くことが多く、小児期には見逃されていたAD/HDが、家庭生活や仕事の場面で困難を感じることにより成人後に初めて診断される場合も少なくない。
しかし、成人期のAD/HDの特徴として、二次障害や合併症の併存が多く、AD/HDと併存障害との鑑別診断を困難にしていることに加え、幼少期からの症状の確認が困難であることなどが、適切な診断を難しくしている。
また、最近のコホート研究では、小児期にAD/HDと診断された患者のうち、成人期には寛解に至る例が多いこと、小児期にAD/HDの診断を満たさないにもかかわらず成人期においてAD/HDと診断しうるレベルの多動性-衝動性、不注意が認められる者が多いことが報告された。
そのため、小児期から成人期への連続性に新たな疑問が投げかけられ、そのような背景の中、本シンポジウムでは、成人期AD/HDの適切な診断を行うためにどのように対応するべきか、海外・国内の演者から最新の知見を紹介していただき、議論を深めたい。