第61回日本小児神経学会学術集会(JSCN2019)

セッション情報

市民公開講座

[CS] 多様性を力に変える
障害児者を支える医療・社会

2019年6月2日(日) 13:40 〜 15:40 第1会場 (1号館2F センチュリーホール)

総合司会:夏目淳(名古屋大学障害児(者)医療学寄附講座), 三浦清邦(愛知県医療療育総合センター中央病院)
開会の挨拶 齋藤伸治(名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野)
基調講演:座長 野田正治(公益社団法人愛知県医師会)
シンポジウム:座長 夏目 淳(名古屋大学障害児(者)医療学寄附講座), 三浦清邦(愛知県医療療育総合センター中央病院)

企画・趣旨のねらい

夏目淳(Jun Natsume)
名古屋大学障害児(者)医療学寄附講座
三浦清邦(Kiyokuni Miura)
愛知県医療療育総合センター中央病院

 医療技術の進歩により,多くの子ども達が救命されるようになりました.一方で,重症心身障害児者など障害とともに生きていく方々がいます.また自閉スペクトラム症,注意欠如・多動症など神経発達症(発達障害)を持ち,社会での適応に苦労する方も多くみえます.近年よく使われる言葉に多様性があります.人にはそれぞれ個性があり,得意なことも苦手なこともあります.障害を持った方も社会の一員であり,それぞれが世の中に貢献したり社会に何かを訴える力を持っています.ただしそうなるためには,障害がある方々を支える社会や医療の仕組み,体制が必要です.
 このたびの市民公開講座では,障害を持った皆さんがその多様性を力に変えられるように支える医療・社会をテーマにしました.基調講演では野田聖子衆議院議員に「医療的ケアが必要な子ども達の未来」と題してご講演をいただきます.野田議員御自身が医療的ケアを必要とするお子さんのお母さんであり,御自身の体験も踏まえて障害を持った子ども達が楽しく生きていける未来についてお話しいただきます.シンポジウムでは,医療,福祉などの立場で発達障害の方,重症心身障害の方を支えている4名の方にそれぞれの活動や思いをうかがいます.
 障害を持った方が生きていきやすい社会は,すべての人にとって生きていきやすい優しい社会でもあります.その実現に向けて市民公開講座では活発な意見交換をしたいと思います.