第64回日本小児神経学会学術集会(JSCN2022)

セッション情報

学会委員会主催セミナー

[CS7] 学会委員会主催セミナー(7)社会活動・広報委員会①:小児神経疾患の緩和ケアについて考える ―小児神経科医としてできることとは―

2022年6月3日(金) 15:20 〜 17:20 第5会場 (2F 中会議室201)

座長:高橋長久(心身障害児総合医療療育センター)、余谷暢之(国立成育医療研究センター総合診療部緩和ケア科)

【企画・趣旨のねらい】
小児神経疾患を抱える子どもたちの中には,重篤な病態や重度の障害を抱えlife—threateningな状態で生きる子どもも少なくない.このような子どもたちは多くの苦痛症状を抱え,また不確実な疾患の軌跡の中で,治療方針の選択に困難を抱えることもある.子どもが抱える苦痛症状を捉え緩和すること,子どもと家族の意向を踏まえた意思決定支援を行っていくことなど緩和ケアの役割が大きいといえる.実際欧米では,小児緩和ケアの対象者の中で小児神経科医が診療する子どもたちの割合は約半数とされており,小児神経科医にとって緩和ケアの考えを知り実践することは重要である.一方我が国では小児神経領域の緩和ケアはまだまだ十分に普及していない現状がある.社会活動・広報委員会では小児神経疾患に対する緩和ケアについて取り組み,これからの子どもたちの支援につなげていきたいと考えている.本セッションでは小児神経疾患の緩和ケアの課題を皆さんと共有しこれからの方向性について一緒に考える機会としたい.