第64回日本小児神経学会学術集会(JSCN2022)

セッション情報

企画シンポジウム

[S6] 企画シンポジウム6:難治性小児神経疾患の新生児スクリーニング国内新規導入の現状と課題

2022年6月3日(金) 08:30 〜 10:30 第4会場 (4F 大会議室B)

座長:下澤伸行(岐阜大学科学研究基盤センターゲノム研究分野)、中村公俊(熊本大学大学院生命科学研究部小児科学講座)

【企画・趣旨のねらい】
近年,難治性神経疾患に対する画期的な治療法の開発とともに早期診断,早期治療の重要性が再認識され,スクリーニング技術の向上とともに国外ではいくつかの疾患が新生児スクリーニング新規対象疾患として公的援助を受けて開始している.一方,国内では一部の疾患で有償のオプショナルスクリーニングが一部の地域において散見されている状況にある.限られた財源の中でどの対象疾患を選定して均てん化していくのかは将来の小児医療,難病政策において極めて重要な課題である.その課題に対してWilson & Jungnerの基準を踏まえた論理的な視点だけでなく,患者会を含めた社会的認識や従来の公的スクリーニングとの関係など多岐にわたる領域,多くの立場の人からの幅広い公平な議論を深めていくことが不可欠になる.さらに机上だけでなく,既に国内で開始されているパイロット研究により蓄積された利点や問題点などのエビデンスも踏まえた上で我が国の状況に適した選定基準の策定が求められている.本シンポジウムでは小児神経領域の疾患を抽出した上で新規対象疾患導入に向け,エビデンスに基づく幅広い議論からの現実的な提案を発信する.

下澤伸行1、2、3、高島茂雄1、川合裕規1、2、4、笹井英雄2、3、久保田一生2、3、中田智彦5、村松秀城5、夏目淳5、6、伊藤哲哉7、大西秀典2、3 (1. 岐阜大学科学研究基盤センターゲノム研究分野、2. 岐阜大学大学院医学系研究科小児科学、3. 岐阜大学医学部附属病院ゲノム疾患・遺伝子診療センター、4. 岐阜県立希望ヶ丘こども医療福祉センター、5. 名古屋大学大学院医学系研究科小児科、6. 名古屋大学大学院医学系研究科障害児(者)医療学寄附講座、7. 藤田医科大学医学部小児科)

但馬剛1、此村恵子2、福田 敬2、星野絵里3 (1. 国立成育医療研究センター研究所マススクリーニング研究室、2. 国立保健医療科学院保健医療経済評価研究センター、3. 立命館大学総合科学技術研究機構医療経済評価・意思決定支援ユニット)