○小野寺 雅史 (国立研究開発法人国立成育医療研究センター遺伝子細胞治療推進センター)
セッション情報
共催シンポジウム
[JS1] 日本遺伝子細胞治療学会共催シンポジウム:小児神経疾患への遺伝子治療の臨床応用と治療体制整備に向けて
2024年5月30日(木) 14:50 〜 16:20 第6会場 (2号館 3F 234)
座長:小林 博司(東京慈恵会医科大学遺伝子治療研究部),村松 一洋(自治医科大学小児科学)
ゾルゲンスマ治療が日本で100例近く行われ、遺伝子治療の高い有効性が示されている。しかし、肝機能障害や血小板減少、血栓性微小血管症や肝不全の発症、海外の肝障害で死亡など、有害事象に注意が必要である。大量のベクター静注のリスクが想定される。Duchenne型筋ジストロフィー治療の日本導入も期待されるが、死亡例もあり、慎重な対応が必要である。
欧米で小児神経数疾患の遺伝子治療が承認され、中国を含め臨床応用が精力的に進められている。遺伝子治療に適した疾患が小児神経疾患に多く、国内導入増も期待される。最適な治療実施と有害事象の迅速な対応に治療体制整備が不可欠である。一方、日本での開発は遅れ、開発支援整備も求められる。小児神経科医は遺伝子治療臨床の最前線におり、十分な知識が必要で、遺伝子細胞治療学会との連携も必要である。遺伝子治療認定医制度も創設され、小児神経科医の参画も求められる。
遺伝子治療の基礎の再確認、有害事象の機序や対応の理解、脊髄性筋萎縮症やDMD治療導入に向けた体制整備、開発の方向性と実際、日本遺伝子細胞治療学会の支援と認定医制度の内容等をご講演いただき、遺伝子治療普及と安全性確保に深い議論を行いたい。
○村松 慎一 (自治医科大学)
○小牧 宏文 (国立精神・神経医療研究センタートランスレーショナル・メディカルセンター)
○小坂 仁 (自治医科大学小児科)
○久米 晃啓 (自治医科大学附属病院臨床研究センター)