○岡崎 哲也1, 吉田 健司2, 齋藤 伸治3, 白井 宏直4, 酒井 康成5, 村松 一洋6, 和田 敬仁7, 髙野 亨子8, Chong Pin Fee9, 松本 歩10, 東 慶輝11, 藤本 真徳12 (1.岡山大学臨床遺伝子医療学, 2.京都大学大学院医学研究科発達小児科学, 3.名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野, 4.北里大学医学部小児科, 5.九州大学小児科, 6.自治医科大学小児科学, 7.京都大学大学院医学研究科ゲノム医療学講座, 8.信州大学医学部附属病院遺伝子医療研究センター, 9.九州大学病院小児科, 10.自治医科大学人類遺伝学研究部/小児科, 11.愛知医科大学小児科, 12.名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野)
セッション情報
実践教育セミナー
[PS4] 実践教育セミナー4:第11回遺伝学実践教育セミナー:遺伝学的検査の結果を解釈する
2024年5月29日(水) 14:00 〜 16:30 第7会場 (2号館 3F 232+233)
講師:岡崎 哲也(岡山大学臨床遺伝子医療学),吉田 健司(京都大学大学院医学研究科発達小児科学)
チューター:齋藤 伸治(名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野),白井 宏直(北里大学医学部小児科),酒井 康成(九州大学小児科),村松 一洋(自治医科大学小児科学),和田 敬仁(京都大学大学院医学研究科ゲノム医療学講座),髙野 亨子(信州大学医学部附属病院遺伝子医療研究センター),Chong Pin Fee(九州大学病院小児科),松本 歩(自治医科大学人類遺伝学研究部/小児科),東 慶輝(愛知医科大学小児科),藤本真徳(名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野)
【背景】近年、小児神経診療における遺伝学的検査の役割が益々重要になってきています。一方で、その結果解釈に関する状況は、検査項目、検査会社等によって大きく異なり、現場の医療機関に解釈が委ねられている検査もあります。遺伝情報には3つの大きな特徴があります。まず、遺伝学的検査の結果は“生まれつきの遺伝情報”なので変わりません(不変性)。そのため、将来生じうる、生じやすい症状を予測しうることから、今後の健康管理、そして診療に有用な情報が得られる可能性があります(予測性)。また、家系内、つまり親、きょうだい(これから生まれてくる同胞も含む)等も同じ結果を共有している可能性があります(共有性)。患者、家族にとって生涯を通じて重要な意味を持つ検査であり、その解釈は適切に、確実に行う必要があります。【目的】マイクロアレイ染色体検査とエクソーム解析の2つの遺伝学的検査の結果解釈を通じて、遺伝学的検査の結果解釈の基本的事項を知ってもらうことを目的とします。【内容】参加者にはインターネットに接続可能な自身のPCで、実際にデータの解釈をしてもらいます。二部構成とし、マイクロアレイ染色体検査とエクソーム解析の結果解釈を行います。マイクロアレイ染色体検査の結果解釈では、保険診療で実施した場合に返却される検査結果の解釈をどのように行うのか。という点に重点を置いて実施します。エクソーム解析の結果解釈では、数万以上のバリアント(参照配列とは異なる塩基配列)から、疾患の原因となるバリアントを絞り込むプロセスを経験してもらいます。さらには、絞り込んだバリアントの病的意義の解釈をACMG/AMPガイドラインに基づいて行います。本セミナーの内容を、是非明日からの診療、研究に役立ててもらえたらと思います。