○山村 隆 (国立精神・神経医療研究センター)
セッション情報
シンポジウム
[S20] シンポジウム20:腸内細菌叢研究最前線
2024年6月1日(土) 08:30 〜 10:00 第5会場 (2号館 2F 222+223)
座長:佐久間 啓(東京都医学総合研究所),田沼 直之(東京都立府中療育センター小児科)
脳と腸は互いに影響を与え合い「脳腸相関」といわれている。脳と腸の間のシグナル伝達には神経内分泌免疫ネットワークが関与していることが知られている。この脳腸相関を理解するうえでの新たな主役として、近年腸内細菌叢が注目され、microbiome-gut-brain axisという概念が定着しつつある。次世代シークエンサーを用いた腸内細菌叢のメタゲノム解析と代謝物質を解析するメタボローム解析により、腸内細菌叢と疾患の関わりについて新しい知見が続々と報告されている。腸内細菌は病態の修飾だけでなく、疾患そのものの原因になっていることも明らかにされている。
本シンポジウムでは、腸内細菌叢と神経疾患の関わりについて、多発性硬化症、自閉スペクトラム症、アルツハイマー病研究の第一線でご活躍の先生方から腸内細菌叢からみた各疾患の病態への関与や今後の展望についてご講演をいただく予定である。腸内細菌叢にアプローチすることで神経疾患を治療できる可能性について理解を深められれば幸いである。
○住友 典子 (国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科)
○佐治 直樹 (国立長寿医療研究センターもの忘れセンター)