[P1-01] Mental addition and subtraction affect spatial attention
Keywords:spatial attention, mental arithmetics, mental number line
数字の大小と空間位置には対応があることが知られている。小さい数字は空間の左側や下側と,大きい数字は空間の右側や上側と対応することが多い。本研究は,画面上の変化(ターゲット)を検出する課題を用い,暗算中の空間的注意の分布について検討した。大学生20名に,画面中央に呈示される1桁同士の足し算または引き算を暗算で行うように求めた。計算の途中に,画面周辺の8つの場所に提示されたXがひとつだけNに変化した。変化に気づいたら即座にボタンを押し,最後に計算の答えを口頭で報告してもらった。実験の結果,足し算遂行時には,ターゲットが画面上部に提示されたときの方が,画面下部に提示されたときよりも検出時間が短かった。引き算ではそのような傾向はなかった。ターゲット位置の左右は,足し算,引き算ともに検出時間に影響しなかった。以上より,加算するという心的操作は上方向に空間的注意を誘導することが示唆された。
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