第63回電池討論会

実行委員長挨拶

実行委員長挨拶

第63回電池討論会実行委員長

石原 達己

九州大学
カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 
主幹教授

現在、環境問題の観点から、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、産業界を始め、大きく動き出そうとしています。カーボンニュートラル社会を実現するためには蓄電・蓄エネルギーは極めて重要な技術であり、Liイオン電池の高容量化、全固体Li電池、ポストLiイオン電池の開発が切望されるとともに、燃料電池による高効率発電が期待されています。このような社会の動きに対して、電池討論会の主題である長寿命で,低価格,安全な電池、燃料電池の開発は社会的に重要な分野です。
電池討論会は一次電池,二次電池,燃料電池,キャパシタなどの蓄電技術に関する最大級の学術集会であり,第1回の討論会は1960年に東京で開催されました。本討論会は電気化学会電池技術委員会の主催で毎年500件以上の研究発表と2,500名近い参加者を集めて開催されてきました。第63回電池討論会は2022年11月8日から11月10日の3日間にわたって福岡国際会議場を主会場として開催されます。
 今回、福岡での開催は、2002年、2007年、2012年、2017年に続き5回目となります。常連の方には、福岡はすっかりお馴染みかと思いますが、新しい福岡の名酒、名産など魅力を発見するため、是非ご参加ください。組織や国を超えた実り多い新電池技術の情報や交流の場を提供できるよう実行委員一同、精一杯、準備して臨みます。多くの皆様と福岡でお会いし、電池の未来について議論できることを楽しみにしています。
2019年以降,新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって世界中で社会生活が大きく制限されてきました。多くの学術集会は中止となったり、オンライン形式への移行を迫られました。開催時期の状況を予測することは困難ですが,第63回討論会は現時点では対面で実施することを計画しています。対面形式とするか対面とオンラインのハイブリッド形式とするかの最終的な決定は8月末までに行う予定です。新型コロナウイルスが今後、ある程度、収束し、福岡で皆様をお迎えできることを願っております。