| 3月27日(月)13:00~13:30 |
| 定兼 修 (国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構) |
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カーボンニュートラルに向けたNEDOが取り組む技術開発
政府が「2050 年までに実質カーボンニュートラルを目指す」との方針を表明した中、カーボンニュートラルを目指す取組の一つとして、“カーボンリサイクル”が挙げられる。カーボンリサイクルは、CO₂を資源として捉え、有効活用する技術であり、カーボンニュートラル社会を実現するためのキーテクノロジーと考えられる。
政府は、カーボンリサイクル技術ロードマップを策定し、鉱物、燃料、化学品等多岐に亘る分野における、カーボンリサイクル技術開発の方向性を示した。NEDOにおいては、現在、カーボンリサイクル技術の研究開発の取り組みに着手しており、また、本年度からは、グリーンイノベーション基金事業の一つとして取り組みを始めた。これら取り組みの概要を紹介する。
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| 3月27日(月)13:30~14:00 |
| 津田 裕司 (大阪ガス株式会社) |
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グリーンイノベーション基金事業/SOECメタネーション技術革新事業におけるSOEC技術開発
e-methane(合成メタン)は、既存のガス利用機器・設備等をそのまま活用しながら円滑に脱炭素化を進めることができる合理的なカーボンニュートラル燃料として近年注目されています。SOECメタネーション技術は、水とCO2と再エネ電力から非常に高いエネルギー変換効率でe-methaneを製造可能で、製造コストの大部分を占める電力必要量が水素等のグリーン燃料の中でも最も少なく低コスト化ポテンシャルが高い革新的技術として期待されています。当社はNEDOが公募した「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」において「SOECメタネーション技術革新事業」を提案し、ご採択いただくことで本技術開発を進めています。本講演では、本技術等の概要、今後の展望などについてご紹介します。
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| 3月27日(月)14:00~14:30 |
| 曽根 理嗣 (宇宙航空研究開発機構) |
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電解水素生成とメタン合成を連携するハイブリッドサバチエ技術
JAXAでは、宇宙の閉鎖環境での生命維持技術として、水電解による水素/酸素製造技術と、電解生成水素による炭酸ガスからのメタン/水の合成するサバチエ反応の研究を進めてきた。この技術の地上でのメタン合成技術へのスピンオフを図るべく、2014年から2019年にはJST CREST事業を通じて吸熱水電解とサバチエ反応を連携させる原理モデルの成立性を示し、今日では東京ガスやIHIと連携しつつ当該技術の社会実装を目指したNEDOグリーンイノベーション基金事業に参画している。
本講演では、要素技術としての内部加圧水供給式水電解セルやサバチエリアクター、更にはこれらのハイブリッド化技術について紹介する。
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| 3月27日(月)14:45~15:15 |
| 河本 桂二(自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)/日産自動車(株)) |
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カーボンニュートラル実現への挑戦と課題
~自動車用内燃機関技術研究組合における産官学連携~
2014年に、国内の乗用車製造メーカが一致団結し、日本の内燃機関に関する技術力向上と次世代をリードする人材の育成の二つを理念として、自動車用内燃機関技術研究組合(以下、AICE)を設立した。
AICEでは、カーボンニュートラルの実現に向け、重要な動力源である内燃機関の基盤技術進化に向けた研究を産官学連携によって推進しており、2022年度からはグリーンイノベーション基金事業において液体合成燃料の利用効率向上に向けた研究を開始した。
本講演では、AICE設立に至る経緯とこれまでの歩み、カーボンニュートラル実現に向けた今後の産官学連携の取り組みについて紹介する。
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