The 56th meeting of the Japanese association of educational psychology

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ポスター発表 PE

(5階ラウンジ)

Sat. Nov 8, 2014 1:30 PM - 3:30 PM 5階ラウンジ (5階)

[PE005] 大学生による教養教育の理解

樽木靖夫 (帝京科学大学)

Keywords:大学生, 教養教育, 一次的援助サービス

1.目 的
日本学術会議「21世紀の教養と教養教育」(2010)を参考に,学問知を「知る:物事を考える際の基本的な力」,技法知を「使う:使えるようになって意味のある力」,実践知を「関わる:自分なりに社会と関わる力」とした教養教育モデルを試作した。本研究は,大学生を対象に,教養科目の関連性を考えさせ,試作モデルの受け入れ可能性を検討する。
2.方 法
(1) 対象 A大学2年男子2名,2年女子3名,3年女子2名の計7名であった。
(2) 手続き 2012年11月に,次の手続きで学生からの資料を得た。①所属学年,学科で開設されている科目の一覧と科目内容の紹介文を配布した。②同学年・同学科2~3人のグループで,学問領域にこだわらずに,履修した教養科目の授業間の関連を考えさせ,発表させた。
3.結果と考察
1班では,教養教育を大きく2つの「学力」「豊かに生きる」に分けて考えた(図1参照)。教養科目に「豊かに生きる」という知識の活用という側面も示した。授業が単に知識の紹介に留まらないことによると考えられる。
2班においても「知識と人間」という全体の枠組みで教養科目を捉えることにより(図2参照),知識だけでなく,社会生活に影響する学びとして理解していることが伺える。
3班の学生も,教養科目を「基礎」「グローバル」という知識的な側面と「日常に関する」という知識の活用という側面で示した。
以上のように,学生の作成した図に「知る」と「関わる」は描かれており,教養科目の授業について「知る」「関わる」のカテゴリーで捉えることを自然に意識していた。「知る」「使う」「関わる」の3カテゴリーで示される教養教育モデルを受け入れる素地はあると考えられる。