The 56th meeting of the Japanese association of educational psychology

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ポスター発表 PF

(501)

Sat. Nov 8, 2014 4:00 PM - 6:00 PM 501 (5階)

[PF084] 大学生のコミュニケーションに向けた動機づけ

蔵本信比古 (北海道情報大学)

Keywords:コミュニケーション, 動機づけ, 有機的統合理論

目 的
コミュニケーションは自然に身につけるものと考えられており、大学生にはコミュニケーション能力が求められている。一方でコミュニケーションを苦手に感じ、対人関係から撤退する「大学生のひきこもり」(水田,2011)の問題が指摘されている。このことから、コミュニケーションは必ずしも自然に起こるものではなく、コミュニケーションに向けられた適切な動機づけが必要といえる。今般、調査票を作成し、大学生がコミュニケーションについてどのような構えを持ち、動機づけられるかについて検討を行ったので報告する。
方 法
調査票の作成
対人コミュニケーション調査表(ICQ) 「友人関係動機づけ尺度」(岡田,2005)20項目の質問文中の「友人」を「人」に置き換え、これに「無調整」5項目を加えて作成した。
成人用ソーシャルスキル自己評定尺度(SSSA)(相川,2005) コミュニケーション能力と関連していると考えられるソーシャルスキルを測定した。
首尾一貫感覚尺度(SOC)13項目短縮版(山崎,1999) SOCは人生に立ち向かう力の指標の一つとされる。コミュニケーションに向けた動機づけには人生に対する構えが反映されると考えられるため、SOCを測定した。
調査の実施
2013年10月の授業時間中に実施した(男201名、女55名、計256名:平均20.4歳)。
結 果
ICQの内部相関 「無調整」(無関心)から、「外的調整」(言われたから)、「取り入れ的調整」(そうしないとマズイ)の3つと、「同一視的調整」(自分のためだからそうする)、「内的調整」(自分はそうしたい)の2つでは、相関の符合が逆転しており、互いに異なる性質を持つものと考えられる。

ICQとSSSAとの関連 ソーシャルスキルの下位尺度(SSSA)との相関においても、同様に「取り入れ的調整」と「同一視的調整」の間で異なる傾向を示している。

ICQとSOCとの関連 SOCと「同一視的調整」との間に有意な相関は見られず、SOCとコミュニケーションの動機づけとの関連は明確でなかった。

考 察
一般的な対人コミュニケーションにあっても、動機づけのための調整が行われているといえる。「取り入れ的調整」と「同一視的調整」の間で符合が異なり、具体的な場面での対人コミュニケーションを促進するためには、この部分における動機づけの転換が最も重要と考えられる。