The 59th Annual Meeting of the Japanese Association of Educational Psychology

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ポスター発表 PF(01-81)

ポスター発表 PF(01-81)

Sun. Oct 8, 2017 4:00 PM - 6:00 PM 白鳥ホールB (4号館1階)

4:00 PM - 6:00 PM

[PF44] 現職教員と教員志望学生の児童・生徒観および指導行動に関する研究(8)

一般大学における文系-理系学生間の比較検討

林龍平1, 崎濱秀行2, 藤田正3 (1.関西福祉科学大学, 2.阪南大学, 3.奈良教育大学)

Keywords:児童・生徒観, 指導行動, 文系-理系

問題と目的
 研究(1)(﨑濱・藤田・林,2015)では,現職教員と教員志望学生の児童・生徒観および指導行動の様相を検討するための尺度を作成し,これを基に,現職教員と教員志望学生間,小学校教員と中学校教員間,希望する校種間(教員養成大学学生が対象で取得免許状・教科は個々で異なる),在籍大学間(教員養成大学と一般大学教職課程の間),学年間(教員養成大学)での児童・生徒観および学習指導行動の違いについて検討を重ねてきた。
 しかしながら,例えば中学校・高等学校教員免許状と言っても,文系教科の場合もあれば,理系教科の場合もあるだろう。こうしたことを踏まえて研究(7)では,教員養成大学学生を対象とし,その取得免許状の教科による違い(文系―理系)による児童・生徒観および学習指導行動ついて検討した。本研究では一般大学に在籍する学生を対象にした同種の比較を行ってみることにした。
方   法
 調査参加者:近畿地方の一般大学に在籍する大学2年生~4年生169名(文系学生124名,理系学生45名,平均年齢19.5歳)。材 料:研究(1)で作成された児童・生徒観尺度および学習指導行動尺度を用いた。手続き:研究(1)の手続きと同じだった。
結果と考察
 得られたデータについてSPSS Ver. 23.0を用い以下に関するt検定を行った。F検定によって等分散性が仮定できなかった項目についてはウェルチ検定を行った。 1)児童・生徒観の比較検討 : 研究(1)で確認された下位尺度の構造に基づき,文系―理系学生間の児童・生徒観の違いを検討した。その結果,項目17でt値が有意(t85=2.45 p<.05)となり,文系学生の方が児童・生徒中心的な考え方をしていることが示された。 2)学習指導行動の比較検討 : 自分が教師だったらどんな学習指導行動を重視するかについて回答を求めた。その結果,項目2をはじめとする4項目(Table 1参照)でt値が有意となり,何れの項目でも文系学生の方が児童・生徒中心の学習指導行動を重視していることが示され研究(7)とは逆の結果となった。