[PB39] 運動部に所属する大学生における継続動機に関する検討
Keywords:運動部, 動機づけ, 対処方略
問題と目的
運動部に所属する大学生は,学業やアルバイト,留学等との両立を必要とし,一般的には就職に有利と言われている。今まで運動部への継続的な参加動機(e.g., 山本ら, 1992)や運動部用コーピング(山田ら, 2006)といった尺度は得られている。しかし,運動部特有の参加動機や対処方略においては検討されていないと考えられる。
そこで,本研究では運動部に所属する大学生の継続動機と辞めたいと思う困難を乗り越える対処方略について検討を行うことを目的とする。
方 法
研究1 大学生47名に所属団体の入部理由や悩み,継続理由等を記述式の質問紙を用いて尋ねた。
研究2 対象を運動部に所属する大学生に限定し,50名に継続動機や対処方略について記述式質問紙調査を行った。
分析方法 記述例を元に,カテゴリー分けを作成。
結果と考察
研究1において所属団体の入部理由としては,「興味」,「人」,「雰囲気」が挙げられた。悩みの内容,継続動機,満足要因は下図に示した。
対処方略としては,他者の支えがあった「カタルシス」,「気晴らし」と,自分で考え解決した「問題焦点型」,「回避」,「自己奮起」が見出された。
悩みの内容と続けている理由においてあまり関連が見られなかったことから,継続動機に関する要因は,プラスの要因とマイナスの要因が混在しており,マイナスの要因がプラスの要因によって補完され,部活継続に繋がると考えられる。また,「友人・仲間」,「達成感」,「充実感」などの要因によって満足度が高ければ,辞めたいと思うことは少なく,部活を継続することに繋がるため,これらの要因は重要であると考えられる。また,継続動機は部活に限らず所属団体共通のものも見られたことから,仕事等にも応用できるだろう。
今後の課題としては,辞めたいと思ったことが全くない人はなぜ辞めたいと思ったことがないのか,部活に対する満足度が高いからなのか等の原因について調査を行う必要があると考えられる。さらに,研究2において所属団体に偏りが生じてしまったため,一般化するには様々な運動部に対いし調査を行う必要があると言えるだろう。
運動部に所属する大学生は,学業やアルバイト,留学等との両立を必要とし,一般的には就職に有利と言われている。今まで運動部への継続的な参加動機(e.g., 山本ら, 1992)や運動部用コーピング(山田ら, 2006)といった尺度は得られている。しかし,運動部特有の参加動機や対処方略においては検討されていないと考えられる。
そこで,本研究では運動部に所属する大学生の継続動機と辞めたいと思う困難を乗り越える対処方略について検討を行うことを目的とする。
方 法
研究1 大学生47名に所属団体の入部理由や悩み,継続理由等を記述式の質問紙を用いて尋ねた。
研究2 対象を運動部に所属する大学生に限定し,50名に継続動機や対処方略について記述式質問紙調査を行った。
分析方法 記述例を元に,カテゴリー分けを作成。
結果と考察
研究1において所属団体の入部理由としては,「興味」,「人」,「雰囲気」が挙げられた。悩みの内容,継続動機,満足要因は下図に示した。
対処方略としては,他者の支えがあった「カタルシス」,「気晴らし」と,自分で考え解決した「問題焦点型」,「回避」,「自己奮起」が見出された。
悩みの内容と続けている理由においてあまり関連が見られなかったことから,継続動機に関する要因は,プラスの要因とマイナスの要因が混在しており,マイナスの要因がプラスの要因によって補完され,部活継続に繋がると考えられる。また,「友人・仲間」,「達成感」,「充実感」などの要因によって満足度が高ければ,辞めたいと思うことは少なく,部活を継続することに繋がるため,これらの要因は重要であると考えられる。また,継続動機は部活に限らず所属団体共通のものも見られたことから,仕事等にも応用できるだろう。
今後の課題としては,辞めたいと思ったことが全くない人はなぜ辞めたいと思ったことがないのか,部活に対する満足度が高いからなのか等の原因について調査を行う必要があると考えられる。さらに,研究2において所属団体に偏りが生じてしまったため,一般化するには様々な運動部に対いし調査を行う必要があると言えるだろう。