[PB29] 日本語ワープロの入力スキルの習得とスマホ入力のスキルについて
Keywords:日本語ワープロ、タイピング、スマホ入力
本学は愛知県の西部の稲沢市にある女子短期大学である。幼児教育学科と,生活文化学科の2学科を備える。
幼児教育学科は保育士と幼稚園教諭を育成し,1部(2年制・定員80名)と3部(午前中心の3年制・定員70名)からなる。
生活文化学科は2専攻からなり,食物栄養専攻(定員40名)では栄養士育成を行い,生活文化専攻(定員30名)では主に医療事務職の育成を行っている。
出身高等学校は普通科から総合学科や様々な実業高校まで多様である。パソコンによる日本語ワープロの入力スキルについては,入学前に高等学校の授業においてすべての学生が一定のスキルを身に着けて入学してくる。
またその方法は,多くの学生はローマ字変換を用いている。
中でも商業科や,商業関連コースなどから入学してくる学生のスキルは高く,タッチタイピングができるものも多く,10分間で1000文字弱を入力できることが多い。
しかし,そうではない学生は一般的に,10分間に400文字程度である。本学でのパソコンによる日本語ワープロの授業は職場で使える力をつけることを目指して,卒業までに600字は入力が可能となるように目標を設定し,指導している。
しかし,現在の若者は急速にパソコン離れ,キーボード離れをしている実態がある。
それゆえ,彼らの育った家庭にパソコンの無い環境も不思議ではない。
その代わりにスマホが彼らの生活における唯一の情報端末として十分にその役割を果たして何一つ不自由していない。
プリンターがなくとも,必要ならばスマホのアプリを使いコンビニでプリントアウトするという。
スマホの普及する以前の学生と,現在の学生を比較してみた。
2012年入学の生活文化専攻学生(18名)の入力文字数の平均値は586文字であった。
それに比べ2018年入学の生活文化専攻学生(30名)の入力文字数の平均値は410文字で,現在の学生の平均入力文字数が170文字以上少ない。このことを見ても,学生のパソコン離れ,キーボード離れの現状が分かる。
では,彼らが情報端末を利用する際の入力のスキルの実態はどうかを調べてみた。
2019年4月19日,本学生活文化学科新入生(30名)を対象にパソコンによる日本語入力とスマホの日本語入力文字数を,それぞれ5分間で計測した。
Table 1にあるように,彼らの日本語入力能力はキーボードよりもスマホのほうが優れていることが明確になった。
今後,次第にプライベートではスマホ,パブリックな場ではタブレット端末を使うこと一般化することが考えられる。
情報端末への入力スキルの習得のための授業についても,キーボードのみによる指導から新たな入力形態に応じた指導法が必要とされてきているのではないだろうか。
今回の調査結果を踏まえ,情報機器の変化に応じたスキル獲得について,今後も作業時間や,スキル習得期間などの要因を踏まえた調査を行い,課題を明らかにしたい。
幼児教育学科は保育士と幼稚園教諭を育成し,1部(2年制・定員80名)と3部(午前中心の3年制・定員70名)からなる。
生活文化学科は2専攻からなり,食物栄養専攻(定員40名)では栄養士育成を行い,生活文化専攻(定員30名)では主に医療事務職の育成を行っている。
出身高等学校は普通科から総合学科や様々な実業高校まで多様である。パソコンによる日本語ワープロの入力スキルについては,入学前に高等学校の授業においてすべての学生が一定のスキルを身に着けて入学してくる。
またその方法は,多くの学生はローマ字変換を用いている。
中でも商業科や,商業関連コースなどから入学してくる学生のスキルは高く,タッチタイピングができるものも多く,10分間で1000文字弱を入力できることが多い。
しかし,そうではない学生は一般的に,10分間に400文字程度である。本学でのパソコンによる日本語ワープロの授業は職場で使える力をつけることを目指して,卒業までに600字は入力が可能となるように目標を設定し,指導している。
しかし,現在の若者は急速にパソコン離れ,キーボード離れをしている実態がある。
それゆえ,彼らの育った家庭にパソコンの無い環境も不思議ではない。
その代わりにスマホが彼らの生活における唯一の情報端末として十分にその役割を果たして何一つ不自由していない。
プリンターがなくとも,必要ならばスマホのアプリを使いコンビニでプリントアウトするという。
スマホの普及する以前の学生と,現在の学生を比較してみた。
2012年入学の生活文化専攻学生(18名)の入力文字数の平均値は586文字であった。
それに比べ2018年入学の生活文化専攻学生(30名)の入力文字数の平均値は410文字で,現在の学生の平均入力文字数が170文字以上少ない。このことを見ても,学生のパソコン離れ,キーボード離れの現状が分かる。
では,彼らが情報端末を利用する際の入力のスキルの実態はどうかを調べてみた。
2019年4月19日,本学生活文化学科新入生(30名)を対象にパソコンによる日本語入力とスマホの日本語入力文字数を,それぞれ5分間で計測した。
Table 1にあるように,彼らの日本語入力能力はキーボードよりもスマホのほうが優れていることが明確になった。
今後,次第にプライベートではスマホ,パブリックな場ではタブレット端末を使うこと一般化することが考えられる。
情報端末への入力スキルの習得のための授業についても,キーボードのみによる指導から新たな入力形態に応じた指導法が必要とされてきているのではないだろうか。
今回の調査結果を踏まえ,情報機器の変化に応じたスキル獲得について,今後も作業時間や,スキル習得期間などの要因を踏まえた調査を行い,課題を明らかにしたい。