日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(発達)

[P] ポスター発表(発達): P001-P054

2020年9月19日~21日

[P033] 成人及び結婚可能年齢の捉え方とアイデンティティ及び精神的健康との関係

田中 道弘 (埼玉学園大学)

Keywords:成人・結婚年齢、アイデンティティ、精神的健康

民法改正により2022年から成人年齢を18歳に引き下げ,女性の結婚可能年齢を18歳以上に引き上げることになる。このような政策に対する青年(大学生や専門学校生)の賛否,及び,成人年齢の捉え方の違いは,アイデンティティの確立の程度や自己肯定感及び時間的展望といった精神的健康感に伴う感情と,どのような関係があるのだろうか。関東圏の4つの大学及び2つの看護系専門学校の18歳~23歳の学生232名を対象に調査を行った。その結果,性別による18歳成人に対する賛否は,男性では賛成者が,女性では反対者の人数の偏りが有意に多くみられた。一方で,18歳結婚年齢引き上げについては,賛成者が多く,男女による人数の偏りに有意差は無かった。成人年齢の捉え方の違いと,アイデンティティ,及び精神的健康との関係では,アイデンティティ基礎下位尺度にのみ,平均値間に有意差が確認された。