日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(発達)

[P] ポスター発表(発達): P001-P054

2020年9月19日~21日

[P035] 大学生の進路選択自己効力と関連要因の変化

教員養成学部の学生のキャリア意識について

寺本 妙子 (開智国際大学)

Keywords:進路選択自己効力、アイデンティティ、時間的展望

小規模大学における教員養成学部生(28名)のキャリア意識の関連要因の変化について検討した。具体的には,1年時と3年時の進路選択自己効力,アイデンティティ,時間的展望を測定し比較した。3年時の自己効力は,1年時のほとんどの変数と正の有意な相関関係にあり,1年時の水準が3年時にも影響していることが示唆された。また,各変数について3年時の自己効力の高低で群間比較した結果(学年と群を独立変数とする2要因分散分析),時間的展望(現在の充実感)とアイデンティティ(基礎)において交互作用が見られた。1年時では認められなかった群間の有意差が3年時では認められ,低群が有意に低い結果となった。その他の変数においては群の主効果が見られた(有意傾向も含め,低群が低い傾向にあった)。自己効力が低水準の者は,他の要因においても継続的に低水準にあり,教員養成学部生のキャリア形成に向けた適切な支援の必要性が示唆された。