日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(教授・学習・認知)

[P] ポスター発表(教授・学習・認知): P055-P188

2020年9月19日~21日

[P060] ルーブリック評価と添削の違いが大学生のライティングに与える影響

安達 未来1, 福嶋 ゆい1, 安達 啓介2 (1.大阪電気通信大学, 2.神戸学院大学)

Keywords:ルーブリック、添削、ライティング

本研究では,ライティングに対するルーブリック評価と添削が,ライティングに及ぼす影響を明らかにした。レポートの書き方やアカデミックライティングの指導・支援に対するシステムや制度は充実し,整備されている。しかし,ルーブリック評価や添削をうけ,学生がそれをどのように修正し,それがライティング能力にどのような影響を与えているかは十分に検討されていない。そこで本研究では,ルーブリック評価と添削(処遇)がどのように受け取られ,活用されるかを検討した。同時に,学生の特徴(適性)による交互作用効果も検討し,学生の特徴に応じた効用を明らかにした。A大学における心理学関連の授業の受講者をルーブリック群と添削群にランダムに振り分け,レポート課題を実施し,返却した。その後,再提出を求め,別のレポート課題に取り組んでもらった。その結果,ルーブリック群の方が内省しながら修正しており,別のレポート課題にも応用できていることがわかった。一方,添削群は内省が低く,別のレポート課題にも応用できていなかった。これらの効果は学生の自信の程度や学習観に調整されていた。