日本教育心理学会第62回総会

講演情報

ポスター発表(教授・学習・認知)

[P] ポスター発表(教授・学習・認知): P055-P188

2020年9月19日~21日

[P069] スマホ依存と中学生の数学の学力との関連

協働学習を授業に取り入れている中学校への調査から

石橋 太加志 (東京大学教育学部附属中等教育学校)

キーワード:スマホ依存、協働学習

近年,中学生もスマホの所有率があがっており,同時に寝不足や,授業に集中できていない生徒の様子も報告されるようになった。こうした生徒の増加と新学習指導要領の骨子である,「協働して学ぶ」こととの関連を検討することは重要であると考えられる。本研究では,協働学習を取り入れている中学校の2年生(120名)の数学試験の点数とスマホ依存との関連を検討した。スマホ依存尺度は戸田・西尾・竹下(2015)を用いた。尺度は,3因子(ネットコミュニケーションへの没頭,スマホの優先と長時間の使用,ながらスマホとマナーの軽視)21項目の質問からなる。該当する(3点)から全く該当しない(0点)までの4件法で回答を求めた。その結果,3因子間は有意な正の相関がみられたが,いずれの因子も数学の点数との有意な相関はみられなかった。尺度が大学医学生をもとに開発されており,中学生向けの尺度の開発が必要と考えられた。