[P092] 受け手の想定はプレゼンテーションの魅力を高めるか
キーワード:プレゼンテーション、受け手の想定、受け手に合わせた調整
本研究の目的は,受け手が魅力を感じるプレゼンテーションの特徴について,プレゼンテーションの構成プロセスにおいて想定される受け手の具体性,および受け手に合わせた調整の観点から明らかにすることである。中学校1年生80名が参加した「本の魅力を伝える授業」を対象とし,(1)プレゼンテーションに含まれる情報量,(2)プレゼンテーションの構成プロセスにおいて想定された受け手の具体性,(3)受け手からのフィードバックに応じた修正量と,7〜9名のグループ内で最も魅力的なプレゼンテーションをした生徒として選抜されるかどうかとの関連を検討した。その結果,情報量が多く,受け手に合わせた調整(修正)を多く行う生徒ほど選抜の可能性が高いことが示された。魅力的なプレゼンテーションを実現する上では,受け手を想定するだけでなく,豊富な情報を受け手に合わせて調整することが重要であると考えられる。