日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(教授・学習・認知)

[P] ポスター発表(教授・学習・認知): P055-P188

2020年9月19日~21日

[P134] マルチレベル分析によるアクティブ・ラーニング型授業の効果測定(7)

グループ目標がアサーションスキルに及ぼす影響

高比良 美詠子1, 杉本 英晴2, 佐藤 友美3 (1.立正大学, 2.駿河台大学, 3.九州工業大学)

Keywords:アクティブ・ラーニング、アサーションスキル、マルチレベル分析

アクティブ・ラーニング型授業では,汎用的技能などの育成が想定されているが,これらの能力が伸長する条件を明確化する必要がある。そこで本稿では,グループ目標のあり方が,汎用的能力の1つであるアサーションスキルに及ぼす影響を,マルチレベル構造方程式モデリングによって検討した。平均6名の固定メンバーで構成された32グループによる半期のグループワークの効果について分析したところ,集団レベルでは,グループ目標からスキルへの影響は見られなかった。一方,個人レベルでは,当該のグループ活動においてパフォーマンス目標を強く意識していた人ほど,事後の統制,交渉,尊重スキルが高かった。また,メンテナンス目標を強く意識していた人ほど,事後の尊重スキルが高かった。なお,グループ全体での目標の共有は,個人レベルのパスの強さに影響していなかった。以上の結果に基づき,グループワークにおいてアサーションスキルを育成する上での,効果的な目標設定のあり方を考察した。