日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(教授・学習・認知)

[P] ポスター発表(教授・学習・認知): P055-P188

2020年9月19日~21日

[P151] 教育実習は実習生にとってどのように意味づけられるのか?

身体活動量の特徴に基づく教育実習日の学びと困難さに着目して

野中 陽一朗 (高知大学)

Keywords:教育実習、身体活動量、PAC分析

本研究は,身体活動量に基づき特定の教育実習日に絞り,教育実習日誌を資源として回想させた際,当該日における学びや困難さはどのように構造化されるのかをPAC分析により検討した。結果,対象者は,10の連想反応項目に基づき3つのクラスターを見出した。クラスター1は,「褒めるときは具体的に(9,+)」,「褒めるタイミングと頻度が掴めない(3,-)」といった2項目から構成され,〈子どもを褒めること〉と解釈された。クラスター2は,「子どもへの叱り方(4,+)」,「叱って嫌われることへの不安(10,-)」といった2項目から構成され,〈子どもを叱ること〉と解釈された。クラスター3は,「授業中の児童のつぶやきから授業を展開(5,+)」,「児童のつぶやきを見つける難しさ(7,±)」,「常に学級を観察(2,±)」,「学びの必要性を与える難しさ(8,-)」,「教師は児童同士のつなぎ(1,+)」,「児童の素の反応の取り上げ方(6,±)」といった6項目から構成され,〈授業に関すること〉と解釈された。