日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(教授・学習・認知)

[P] ポスター発表(教授・学習・認知): P055-P188

2020年9月19日~21日

[P177] 任意課外活動への参加が外国語学習の認知に与える影響

多読支援による大学生の効力感と情動変化

森 恵子 (早稲田大学)

Keywords:自己効力感、情動知能、外国語学習

本研究は大学学部の英語必修クラス履修者を対象とし,課外活動を通した学習支援の効果を検証した。当該クラスでは多読(平易な英語の本などを読み続ける学習法)を推奨しているが,自主的な多読が困難であるという学生の声を受け,支援の方法を模索していた。結果,「多読クラブ」を立ち上げ,希望者が週一回集まって多読を励ましあい,教員から多読と英語学習のコツを学ぶ機会を提供した。多読クラブ活動の開始前と終了後に,クラス履修者39名に質問紙調査を行い,情動コンピテンスの認知,自己効力感,活動先延ばしの要因である事態の楽観視の度合いを5件法で尋ねた。二回の調査とも回答に欠けがなかった33名(男性20名,女性13名)のデータを分析した。対応のあるt検定の結果,クラブ参加者(N=12)は二回目の調査時に効力感と情動知能を有意に高く感じていたが,非参加者(N=21)では有意差がなかった。また任意の参加者(N=7)へのインタビュー結果からは,多読を機械的な作業として実施していた学生が,クラブ活動を通して自らの感情・認知・行動を振り返り,多読への意欲向上を自覚したというプロセスが明らかになった。