[P183] 保育者養成課程における乳幼児発達の専門的視点の獲得
5領域に関する「気づき」の縦断的変化に着目して
Keywords:保育者養成、乳幼児発達、学習成果
「子ども理解」は，保育における専門的スキルの一つとして位置づけられている。しかし，子ども理解に関する「知識の活用」について客観的な手法により把握することは容易ではない。本研究では，実際の幼児の姿を捉えた映像を用い，学生の乳幼児発達に関する専門的視点の獲得や学習成果を定量的に測定するための探索的検討を行った。本研究では，実際に子ども（1歳11ヶ月，男児）が遊んでいる場面を捉えた1分半程度の映像を学生に観てもらい，「気づいたこと」（3つまで）を記入する形式で行い，領域別の気づきの数や気づきの内容に応じた得点化を行った。その結果，1年次と2年次における「気づき」の量的・質的な差が捉えられ，保育者養成課程における，行動の背景や子どもの内面など保育者としての「目に見えない気づき」の萌芽や，獲得した知識を実際の子どもの姿へ応用する力の育ちを，子どもの映像を用いて客観的な数値として可視化することのできる可能性が示唆された。