日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(人格)

[P] ポスター発表(人格): P227-P233

2020年9月19日~21日

[P228] ひとと理解しあえるという思いと孤独感との関連

芝崎 良典1, 芝崎 美和2 (1.四国大学, 2.新見公立大学)

Keywords:孤独観類型、孤独感、青年期

【目的】人間関係が損なわれる時,ひとは孤独を感じる。孤独感から心身の不適応状態に至る場合もある。本研究では人間同士が共感しあえるかといった信念と孤独感との関連を検討した。【方法】対象者は大学生126名。人間同士が共感しあえるかといった信念の測定には,落合 (1983) の孤独感類型尺度を用いた。人間同士の共感についての感じ方次元(U次元),自己の個別性の自覚次元(E次元)の2次元からなる。孤独感の測定には,Igarashi (2019) の孤独感尺度短縮版(3項目)の邦訳版を用いた。【結果と考察】両尺度に不備なく回答している96名のデータについてパス解析を行った。孤独観類型尺度のU次元とE次元の間に関連があり,U 次元が孤独感に影響を与えているというモデルで適合度指標の高い値が得られた。この結果から,人間同士や共感が可能だと思うほど,孤独を感じる程度が小さくなることがわかった。