日本教育心理学会第62回総会

講演情報

ポスター発表(学校心理学)

[P] ポスター発表(学校心理学): P262-P325

2020年9月19日~21日

[P275] 常勤的スクールカウンセラーの成果と展望

徳島県における取り組みを振り返って

小倉 正義 (鳴門教育大学)

キーワード:スクールカウンセラー、常勤

近年,社会的なニーズを受けて,全国的にスクールカウンセラー(以下,SC)の常勤化が少しずつ進んできており,徳島県でも2017年度より,常勤化モデルのSCを配置する事業を開始している。本研究は,2017~2018年度のSCの常勤化モデルの効果検証を行う一環で実施された,徳島県の高校2年生1064名と教職員299名への質問紙調査の結果から,常勤的SCの課題と展望を整理することを目的とした。常勤的配置校,週1回の配置校の調査結果を比較検討したところ,常勤的SCは生徒から認知されやすいこと,常勤的SCと週1回のSCで教職員の期待する役割に違いがあることが示された。また自由記述での回答結果から,常勤的であることで予防的な対応や即時的な対応ができることも示された。調査結果の解釈に注意は必要だが,今後も継続的に効果検証を進めることが重要である。