[P279] ポストモダンにおける大学生の成長モデルと時間的展望獲得に関する探索的研究（6）
大学生活充実度尺度SoULS-12によるクラスタ分析と大学帰属感尺度SUM-6の比較
キーワード：大学生活充実度、大学帰属感、大学生の成長モデル
本研究では，大学生活充実度尺度SoULS-12の4因子（交友満足，学業満足，不安のなさ，大学へのコミットメント）のデータを用いて学生をクラスタに分け，佐久田他（2019）等による大学生の成長モデル3群（「日常享楽」群，「日常学業充実」群，「不安切迫」群）との比較を行った。その上で，各クラスタの大学に対する大学帰属感尺度SUM-6の得点を比較した。大学3年生233名を対象にした質問紙調査を分析した結果，4クラスタが抽出され，そのうちの2つのクラスタは「日常享楽」群，「日常学業充実」群に対応するクラスタであり，「不安切迫」群が残る2つのクラスタに分割されたと解釈された。「日常学業充実」の帰属感が最も高く，SoULS-12の4因子すべてにおいて得点が低い「不安切迫」群で帰属感が最も低いことが示された。