日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(学校心理学)

[P] ポスター発表(学校心理学): P262-P325

2020年9月19日~21日

[P283] 看護学臨地実習開始前における看護学生の実習適応感と抑うつ状態との関連

コウ ケイホウ1, 脇田 貴文2, 藤岡 慧1 (1.関西大学大学院, 2.関西大学)

Keywords:看護学臨地実習、実習適応感、抑うつ状態

本研究では,看護学生の看護学臨地実習(以下,実習)の実習開始前に着目し,看護学生の実習適応感と抑うつ状態との関連を検討した。実習前の実習適応感に関しては,実習前実習適応感尺度を使用し因子分析を行った結果,実習前の「心身の不調」,「サポート資源」,「予期不安」,「やりがい」の4因子が見出された。抑うつ状態に関してはCES-Dを使用しカットオフ値を16点として低・高群に分類した。実習前実習適応感を従属変数,抑うつ状態を独立変数とし,t検定を行った結果,実習前の「心身の不調」では,抑うつ状態高群のほうが有意に高く【t(216)=-10.18,p<.01】,「サポート資源」では,抑うつ状態低群のほうが有意に高く【t(216)=3.26,p<.01】,「予期不安」では,抑うつ状態高群のほうが有意に高く【t(102)=-5.87,p<.01】,「やりがい」では,抑うつ状態低群のほうが有意に高かった【t(112)=2.96,p<.01】。これは,実習前において,看護学生の抑うつ状態の低・高によって実習への適応感が異なることが示された。