日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(学校心理学)

[P] ポスター発表(学校心理学): P262-P325

2020年9月19日~21日

[P285] コミックイラスト志向の美術専攻学生へのストレス対処支援

小林 美佐子1, 菅谷 充2, 岐部 智恵子3 (1.早稲田大学, 2.京都精華大学, 3.お茶の水女子大学)

Keywords:レジリエンス、コミックイラスト志向、ストレス対処支援

芸術系大学の志願倍率は年々上昇しており,中でも漫画・アニメやデザインの志向者が多い。芸術系の大学生活におけるストレスは,学業や人間関係などの他にも,技術面での競争や就職率の低さなど多岐にわたり,心身の健康問題が入学前から継続している場合もある。しかし,専攻の特徴上,運動や対人コミュニケーションが苦手な学生も多く,学生の特性に合わせた支援が必要である。そこで,美術専攻学生の心身の健康増進及びメンタルヘルス問題の予防的支援として,美術系大学の学生(N= 98)に対して90分のレジリエンス・ワークショップを行った。二次元レジリエンス要因尺度を用い,学生の自己認識とストレス対処法を検討した結果,資質的レジリエンス要因が高い学生はネガティブな経験に際し肯定的に解釈をする傾向がある一方,低い学生は放棄したり諦めたりしやすいことが示された。また,ワークショップ後に学生の自尊感情が向上する可能性が示唆された。