日本教育心理学会第62回総会

Presentation information

ポスター発表(学校心理学)

[P] ポスター発表(学校心理学): P262-P325

2020年9月19日~21日

[P292] 高校生期の親,友人,教師への愛着に関する横断研究

鈴木 建生1, 鈴木 茂廣2, 伊藤 康児2 (1.ユマニテク短期大学, 2.名城大学)

Keywords:愛着、高校生、横断研究

アクティブ・ラーニングの中核とされる協同学習を高校で行うにあたり,生徒の他者への愛着の発達と協同学習の認識や学習活動がどう関係するかは明らかでない。本研究は協同学習に全校あげて取り組む高校の生徒全員を対象とし,父親,母親,同性の友人,異性の友人,教科担任の教師,部活動顧問の教師の6名への愛着の発達を,愛着関係尺度を用いた質問紙調査により学年横断的に明らかにすることを目的とした。その結果,愛着が高いのは高い順に同性の友人,母親,父親,異性の友人であり,両親への愛着は学年につれて女子は上昇傾向,男子は2年生がピークの山型傾向が見られた。友人への愛着には学年と性別による明確な違いが見られなかった。教師への愛着は中程度となり,教科担任への愛着は実質,クラス担任への愛着と推測されるが,男子は2年がピーク,女子は3年に上昇という対照的な推移が示された。部活動顧問への愛着は男女とも2年・3年が高かった。