[P309] 大学生アスリートの就職活動の心理的要因について
一般学生と比較して
キーワード:進路選択に対する自己効力感、結果期待、大学生アスリート
本研究の目的は,大学生アスリートの進路選択に対する自己効力感と結果期待に着目し,一般学生との比較を行うことでその特徴を把握することである。本研究では,中国地方及び東海地方にある2大学に所属する1-4年生を対象とし,アンケート調査を行った。質問項目は,1. 個人的属性,2. 就職活動に関する項目,3)進路選択に対する自己効力感(安達, 2001),4)進路選択に対する結果期待(安達, 2001)によって構成されている。進路選択に対する自己効力感及び結果期待の比較の結果,大学生アスリートが有意に低い結果期待の値を示した(t=-3.094, p<.01)。また,大学生アスリートの企業説明会や就職セミナーに参加している割合が,一般学生と比較し有意に低いことが明らかとなった。これらの結果から,競技活動が学生生活のメインとなっている大学生アスリートにとって,就職活動などの活動に対し価値を見出すことができず,実際の進路選択行動に現れていることが考えられる。