130th Annual Meeting of the Geological Society of Japan

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G. General Session

[1poster39-68] G. General Session

Sun. Sep 17, 2023 1:30 PM - 3:00 PM G1-1_poster (Yoshida-South Campus Academic Center Bldg.)

[G-P-29] Holocene activity of the Tanna fault revealed by sediment core analyses and ground penetrating radar profiling, the Izu Peninsula, Japan

*Toshimichi Nakanishi1, Haruo Kimura2, Mei Yukawa2, Takashi Hosoya3, Ki Suk Sung4, Wan Hong5 (1. Museum of Natural and Environmental History, Shizuoka, 2. Central Research Institute of Electric Power Industry, 3. Chuo Kaihatsu Corporation, 4. Carbon Analysis Lab., 5. Korea Institute of Geoscience & Mineral Resources)

Keywords:Tanna fault, Izu Peninsula, Holocene, Core analyses, Ground penetrating radar profiling

丹那断層は,1930年の北伊豆地震 (Mjma=7.3) の際に活動した,大局的には北北東-南南西走向の左横ずれ断層である北伊豆断層帯の主断層群の1つである.丹那断層およびその副断層における完新世の活動を明らかにするために,4本の群列ボーリングコアから得られた堆積物の分析と地中レーダ(GPR)探査によって,断層運動に伴う左横ずれ変形を受けたと考えられる屈曲谷の極浅部地質構造を調査した.群列ボーリング掘削地点は,丹那断層の主断層の約50m西側を並走する南北走向の副断層を横切って配置し,これらボーリング地点の付近を通過するようにGPR探査測線を設定した.GPR断面データは,Sensors and Software Inc.製のpulseEKKO PRO GPRシステムを使用してプロファイル測定によって取得した.併せて,時間断面から深度断面への変換に用いる地中電磁波速度を推定するために,ワイドアングル測定も実施した.これらによって得られたGPR断面に対し,堆積構造を示すいくつかのホライゾンを解釈した.また,コア試料から採取した植物片と有機土壌試料の放射性炭素年代値は,カーボン アナリシス ラボ (CAL) と韓国地質資源研究院 (KIGAM)において加速器質量分析法で測定した.これらの結果を基にして,断層帯の斜めズレによって生じた,副断層における完新世の上下変位を推定した.こうした主断層と平行な副断層の完新世の活動は,丹那断層帯に沿った変形が主断層だけでなく,より広い範囲にわたって起こっていることを示唆している.なお,本研究は,伊豆半島ユネスコ世界ジオパークの助成を受けて開始され,日本学術振興会(JSPS)の科学研究費補助金(科研費)JP15K01255およびJP18K03768,JP22K18304の助成を受けたものである.記して謝意を表する.