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[G4-O-1] Kono Yasui (1880-1971), the first Japanese woman to receive the doctorate degree in science
Keywords:Kono Yasui, a doctorate degree in science, mineralogical plant fossil
女性が自然科学を研究することは、明治時代に入ってもすぐには始まらなかった。まず、医師か教師への道が開かれた。教師への道の頂に、女子高等師範学校が設立された。保井は、香川県で誕生し、1898年、18歳で香川県師範学校を卒業し、女子高等師範学校理科に入学した。1902年、同校理科を卒業し、女学校2校で教諭となる。その後、1905年、25歳で、女子高等師範学校研究科に入学し、動物についての研究を始めたが、1906年、 植物学とくに細胞学の研究に移り、サンショウモの原葉体の研究を開始し、1907年、女子高等師範学校研究科修了し、同校助教授となる。
明治時代から始まった学位取得への道は、まず、外国で学位を取ってくることだった。次に日本での学位取得の道が開かれると、外国への留学が前提となった。保井は1913年、 文部省外国留学生としてドイツおよびアメリカに在外研究を命じられる。1914年、アメリカに留学し、シカゴ大学で細胞学的研究開始する。8月,第一次世界大戦が勃発し、ドイツ行きは断念させられる。1915年、 ハーバード大学の古植物学者、ジェフレー教授に師事して石炭の研究を開始した。1910年にイギリスの古植物学者マリー・ストープスと藤井健次郎の共著による日本の古植物化石の報告論文(Stopes and Fujii,1910)が出たことがきっかけと思われる。1916年、6月帰国し、東京帝国大学,藤井健次郎教授のもとで石炭の研究を開始する。1927年、学位論文[日本産の亜炭,褐炭,瀝青炭の構造について]で、 日本の大学で最初の女性理学博士を東京大学より取得した(論文発表はYasui, 1928)。
Marie C. Stopes and Kenjiro Fujii, “Studies on the structure and affinities of Cretaceous plants,” Philosophical Transaction of the Royal Society of London, Series B, 201 (1910), p. 1-90.
Yasui K. (1928) Studies on the structure of lignite, brown coal, and bituminous coal in Japan. Jour. Faculty of Science, 1mperial University of Tokyo, Sect.1II, Botany 1 Part 4: 381-468
明治時代から始まった学位取得への道は、まず、外国で学位を取ってくることだった。次に日本での学位取得の道が開かれると、外国への留学が前提となった。保井は1913年、 文部省外国留学生としてドイツおよびアメリカに在外研究を命じられる。1914年、アメリカに留学し、シカゴ大学で細胞学的研究開始する。8月,第一次世界大戦が勃発し、ドイツ行きは断念させられる。1915年、 ハーバード大学の古植物学者、ジェフレー教授に師事して石炭の研究を開始した。1910年にイギリスの古植物学者マリー・ストープスと藤井健次郎の共著による日本の古植物化石の報告論文(Stopes and Fujii,1910)が出たことがきっかけと思われる。1916年、6月帰国し、東京帝国大学,藤井健次郎教授のもとで石炭の研究を開始する。1927年、学位論文[日本産の亜炭,褐炭,瀝青炭の構造について]で、 日本の大学で最初の女性理学博士を東京大学より取得した(論文発表はYasui, 1928)。
Marie C. Stopes and Kenjiro Fujii, “Studies on the structure and affinities of Cretaceous plants,” Philosophical Transaction of the Royal Society of London, Series B, 201 (1910), p. 1-90.
Yasui K. (1928) Studies on the structure of lignite, brown coal, and bituminous coal in Japan. Jour. Faculty of Science, 1mperial University of Tokyo, Sect.1II, Botany 1 Part 4: 381-468